~綺麗に印刷するとは?~
綺麗に印刷するとはどの様な事でしょうか。
印刷テストをしていると、図面どおりに印刷する事、スクリーン版と全く同じに印刷する事を綺麗に印刷する事と考えがちです。スクリーン印刷以外の印刷方法では正しい考えだと思います。
ところが、スクリーン印刷では少し違います。
スクリーン印刷には芸術性があります。例えば、有名な絵画などは美しく、世界に一つしか無い事に価値があります。
さて、先日ある有名な衣料品店へ行った時の事です。プリントTシャツ売り場で品定めをしていたところ、ある事に気が付きました。同じ色のシャツに同じ様な絵柄がプリントされていたのですが、全く同じ柄は一つもありませんでした。
よく見ると、シャツ一枚一枚の絵柄のカスレや滲みが違うではありませんか。中には大きくカスレたり、明らかにスクリーン版の紗の目が見える物も。筆者が社内で印刷テストをする場合、この様な物は不良です。直ぐゴミ箱行きです!!
しかし、ここでは立派な商品です。
ここでハッと気づきました。スクリーン印刷では同じ印刷不良を作る事はできません。しかしこれは言い換えれば世界に一つしかない物を簡単に作れるという事でもあります。
精度良く、同じものを大量に作れるのもスクリーン印刷であり、また世界でひとつしか無い物を簡単に作れるのもスクリーン印刷です。
プリントTシャツ売り場でスクリーン印刷の素晴らしさを感じたひと時でした。