~続 スクリーン印刷と糸~
糸を使ったスクリーンの方が被印刷物との接触面積が少ないことがわかります。糸を使わないスクリーンでは被印刷物と面接触している為に、この部分にインクが転写し難くなります。
しかし、糸を使ったスクリーンでは被印刷物との接触は線接触になるのでインクは糸を回り込んで被印刷に転写されます。
しかし、糸を使ったスクリーンでは被印刷物との接触は線接触になるのでインクは糸を回り込んで被印刷に転写されます。
また、糸を使ったスクリーンは糸の種類は同じでも、糸の編み方でスクリーンの厚みを変えることもできます。一般的に平織りではスクリーンの厚みは糸径の2倍ですが、織り方を変えることで糸径の3倍の厚みにして、多くのインクを印刷することも可能です。
では、スクリーン印刷に使われる糸はどんな物でしょうか。例えば、人間の髪の毛の太さは平均的な日本人で約80μm、細い人で60μmです。スクリーン印刷に使用する糸は細い物で13μm、最もよく使用されるもので23μmです。髪の毛の1/3以下の太さです。この細い糸がインクの厚みをコントロールしたり、パターンの解像性をコントロールしています。
スクリーン版の表面を拡大鏡で見てください。細い糸は整然と並んでいます。
スクリーン印刷は糸に支えられていると言っても過言ではないでしょう。