スクリーン印刷コラム(24)

~インクの特性とスクリーン印刷を食卓から考える~

スクリーン印刷はいろいろなインクを印刷出来るすばらしい印刷方法です。食品からアパレル、電子部品、半導体、そして太陽電池と、幅広い分野でスクリーン印刷は応用されています。そのためには各用途に合った特性を持ったインクが使用されます。では、どのような特性がスクリーン印刷に影響するのでしょうか。
 
私たちの家庭の食卓でよく使用される物を例に取って説明しましよう。
最初は日本食の代表的な調味料である醤油です。醤油の入った醤油瓶を振ってみてください。醤油は瓶の中でちゃぷちゃぷ揺れています。瓶を傾けて、おかずに醤油をかけてみてください。瓶の口からさーっと醤油が出てきます。
 
二番目は健康食品として重宝される蜂蜜です。蜂蜜の入っている瓶を振ってみてください。醤油と違って動きません。蜂蜜を出そうと瓶を傾けてもなかなか出てきません。割り箸を瓶に突っ込んで、これに蜂蜜を絡めて引っ張り出します。蜂蜜が絡みついた割り箸をしばらくじっと見つめていてください。蜂蜜はどうなりますか。蜂蜜はゆっくり流れはじめ、やがて割り箸より落ちてしまいます。蜂蜜がもし服の上に付いたら、べとべとになって洗濯が大変です。
 
三番目はサラダには無くてはならないマヨネーズです。マヨネーズの入ったチューブを手できゅっと握ってみてください。醤油より固く感じます。また蜂蜜より柔らかく感じます。いつものとおり、サラダにマヨネーズを絞り出してください。そして絞り出したマヨネーズをじっと見つめてください。醤油のようにすぐに流れることはありません。また蜂蜜のようにゆっくり流れだすこともありません。チューブから出たマヨネーズの形がそのまましばらく残っています。
 
このような特性がスクリーン印刷用のインクにもあるのです。この特性を調整することでいろいろな印刷がされています。スクリーン印刷で薄く、均一に印刷したい場合には醤油からマヨネーズのようなインクを使用します。スクリーン印刷で出来るだけ細く、厚く印刷をしたい場合にはマヨネーズから蜂蜜のようなインクを使用します。
 
このようなインクの特性を、チクソ比という指標で表します。チクソ比はインクをゆっくりかき混ぜた時の粘度と、早くかき混ぜた時の粘度の比率で求めます。水や醤油のような液体のチクソ比は1です。蜂蜜やマヨネーズは1より大きくなります。この数字が大きいほど細線印刷に有利になります。
表に実際のインクの粘度を調べた結果を示しました。インクによってこんなに差があります。インクの特性をよく調べることもスクリーン印刷では重要なのです。
 
[表]インクの粘度とチクソ比
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