スクリーン印刷コラム(51)

~スキージの囁きを聞くと何かがわかる~

アナログレコードを知っていますか?
CDが主流となった昨今ですが、自然の音がするアナログレコードは愛好家も大勢いらっしゃいます。
アナログレコードはレコード盤の溝に刻まれた信号をレコード針でトレースし、
電気信号に変換してアンプで増幅して音楽を再生します。
スキージの話なのに何故アナログレコードなんでしょうか。
スクリーン印刷機をよく見てください。
スキージが版の上を走る姿は何処かアナログレコードに似たところがありませんか。
そうするとスキージもスクリーン版から色んな信号を拾っているのではないか。
筆者はそんなふうに考えました。
(「アナログレコードをよく知っている」と言うと年齢が判ってしまいますか)
 
さて、弊社の印刷機は印刷時のスキージスピードを高精度に制御しています。
例えばスクリーン版上のインキが多くても少なくても、
印圧が変わっても常に一定になるようにコントロールしています。
スキージが停止している時、手でスキージを動かそうとすると
印刷機はスキージを停止状態に維持しようとします。
 
そこで、印刷機からスキージスピードを制御している信号を取り出し、
その内容を分析することで、スキージ先端で印刷時に何が起こっているか予測できます。
例えば、スクリーン版の一部に問題があって、
印刷時にスキージがこの部分を通過する時に大きな負荷がかかったとします。
印刷機はスキージスピードを維持するために大きな力を出すよう、
スキージを動かすモーターに命令を出します。
スキージスピードが変わらないので見かけ上の変化はありませんが、
スキージが版に与える力は大きくなっています。
実際に印刷したパターンを測定すると、こういった場合に歪みが大きくなることがわかっています。
 
このように、スキージはスクリーン版との接触状態を拾ってしまいます。
スキージは結構優秀なセンサーだとも言えます。
この信号を印刷機で拾い出すことで、見た目では判らない変化を見ることができます。

まさにスキージの囁きを聞くことですね。
ニューロング精密工業株式会社
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