ニューロング精密工業はスクリーン印刷機の製造販売を行っています。スクリーン印刷法を中心に、より良い開発・研究・製造装置を供給いたします。

スクリーン印刷コラム

スクリーン印刷コラム

スクリーン印刷コラム(65)

~「離着」のお話~


 ニューロング精密工業のスクリーン印刷機には下記の様な操作スイッチがあります。


 この「○○離着」という言葉。
社内で頻繁に出てくる言葉なのですが。「離」と「着」は何を離す?、何を着けるのだろうか。社外の人から見ると不思議な単語だと思うでしょう。
 実は社内では、この「離着」という単語に明確な定義があります。
「離着」とは、当社では「版離れをサポートする機構」と定義しています。しかし操作スイッチの名称に「版離れをサポートする機構」と書くと字数が多くなって収まらなくなります。
 この点「離着」と言う単語は2文字で機能を表現するために最適に単語だと思います。
ところが、スクリーン印刷機メーカーで同じような機能の名称として「離着」という単語を使用しているところは当社以外にはありません。他社では、「ピールオフ」や「オフコンタクト」と言っている様です。
 ではなぜ当社では「離着」なのでしょうか。
これは、当社のスクリーン印刷機開発の歴史に大きく関係しています。


 スクリーン印刷では、印刷後にスクリーン版を被印刷物から剥がす必要があります。これを版離れと言います。スクリーン印刷ではその創世記から、スクリーン版とワークの間にクリアランス(ギャップとも言う)を設け、スクリーン版のテンションを利用して版離れを行っていました。
 これは、スクリーン版自体に版離れの機構を持たせていたことにより、版離れに特別な機構は不要でした。この印刷方法は現在でも一般的に行われていて、スクリーン印刷機が他の印刷方法に比べて簡単に印刷することができる要因のひとつと考えられます。
 ところが、時代が進むにつれてスクリーン版が大型になってきて、また導電インキの様な高粘度のインキが使用されるようになって来ると、スクリーン版のテンションのみでは版離れが出なくなってきました。
 当社のスクリーン印刷機も会社創業当時の設計の印刷機には「版離れ機構」とう考え方がありませんでした。そこで、版離れを何とかしようと考えた当時の技術者が、ばねを利用して、当時の印刷機に後付けできる「版離れサポート装置」を開発しました。(下図)


 この装置は当時、既存の装置に後付けで簡単に取付けることができて、印刷品質を格段に向上させることのできる装置として多く販売されました。
 そこで、印刷機の付属品ではなく独立した装置として名称を付けました。
「密着した版を、ばねを使用して離す装置」なのだからと、「着離」か「離着」の2つ案を検討した結果、発音のし易さと、装置の動きかたが飛行機の飛び立つ姿になんとなく似ていたことから「離着」と命名されました。

最初は、「版離れサポート装置」の名称として使用されていた「離着」という言葉ですが、その後「版離れをサポートする機構」全体を「離着」と呼ぶ様になりました。
そして、単にバネでスクリーン版を引上げるだけだったものが、現在はモーター制御により複雑な動作を行うようになりました。そして名称も単に「離着」ではなく、現在では「片離着」「エンド離着」「両離着」などいろんな離着方法が開発されています。
この「離着」により高精度な印刷が可能となり、電子部品の製造工法としてのスクリーン印刷の地位を高めることができました。



更に発展する「ニューロング精密工業の離着」

 高精度、微細線の印刷には離着技術が重要です。現在の離着は印刷するインキの特性に合わせた離着条件を設定できるようになっています。インキは非ニュートン流体であるので、ペーストに混合されているフィラー、バインダー、溶剤等の配合により様々な挙動を示します。特に版離れする時にインキと版との間にせん断によるズリ速度が発生してインキの粘度変化が起こります。これを離着条件により高精度に制御すると幅10μm微細線の印刷が可能になってきています。

 ニューロング精密工業はさらに「離着」の技術を磨き上げて高精度のスクリーン印刷をめざします。

 


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